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M ’ s B l o g C a f e S E A S O N

2017.03.05

散歩のように旅をして。富士紀行・前編(河口湖)

【エリア別国内旅 中部 vol.01】0110

いつも想うのだけど、「旅の時間とは不思議なもの」だなぁと。あっという間に虚しく終わっていく日常と違い、濃密で心が果てしなく解放されていく、まさに至福のトキ♪
そう、旅時間というのは、愛おしい程に文学的時間なのだ。

そんな訳で今回から2編に分けて、同じ季節に行った「とある旅の流れ」を語ってみよう。

【とある冬の日】この超忙しい日常の中で、わずか2日でさえも、ひねくり出すのは難しい。でもまた、これがスリリングで面白いんだけどねっ(笑)

さて、どこへ行こうか? 白紙だ・・・。どこへ行きたいのか? どこへ今、心が向かっているのか? この2日という限られた中で行ける、丁度いいボリュームの所とは?
心の中のベクトルをさぐってみる。雪、白、冬の透き通った陽光、居心地のいい宿、個性的な露天風呂、のんびりまったり、そしてさりげない所・・・。

そんな中で、ふと「富士山」というキーワードが浮かんだ。この冬の季節、どんな風に雪化粧しているんだろう?
そういえば、今まであまり、じっくりと富士と対峙した事はなかったなあ。何かあまりにも普通にドーンとそこにあるので、まるで風呂屋のペンキ絵のように通俗的に感じられて、あまり意識が向かわなかったのだ。。
僕にとっての憧れの山、あるいは霊峰と言えるのは、例えば穂高などの北アルプスの峰々・・・。

とはいえ、何か「ピン!」とくるものがあったのだ。こればっかりは、心の勘?
よし!ちょっくら行ってみっか~!! となれば、かなり冷え込むだろうから、部屋や露天風呂からもドーン!と見れて、できたら湖ごしに見たいよなぁ。
・・・という事で、河口湖周辺という旅の計画が、まるでイーゼルに立てかけられた真っ白いキャンバスのように、事前に用意できた。

「へーっ、冬の花火もあるのかー!」「おっ!このホテルなかなかじゃん!♪」「レンタサイクルは?」と、さらさらと鉛筆で軽くデッサンをするように、キャンバスに「アタリ」が入っていく。あとは現地でどういう風に、「行動」という筆で色彩の絵の具を塗っていくかだ。

いい旅は、いい絵を描くようなものだと思っている。

その作品は表に出ることなく、心の中に仕舞われるものだけどね^^ でもこういう風に、ブログで表現してみるのもいいものです (´_ゝ`)y-~~~ 

んっ?一歩中へ入っただけで、なかなかいいホテルだなと感じた^^

正直、僕の旅の志向はあくまで「外」で、あまり「内」にはこだわらない。
ただ、この耳がちぎれんばかりの寒い冬の高原。こういう時は、やはり宿選びは重要なポイントだよね。夏なら、寝場所さえあればいいと! まあ、限りなく外にいたい人なんで ☆[^ー゜]

部屋に入ってみる。お~っ! デッサンでアタリは付けていたんだけど、予想以上にいいねぇ♪ 冬の陽光がキラキラと降り注いでいる。富士も正面だ^^
このホテル、サブネームで「風のテラス」とあったけど、そのコンセプト、GOO!

今回は、富士の刻々と移り変わる「表情」を表現してみたいので、時間軸に沿って展開してみようかと。
初日は雲が多く、富士も哀愁を帯びた顔だなぁ。でも、雲の造形と空の空間が、富士という要素を得て、より雄大に感じられる。

さっそく露天風呂だ! ん~、なかなか^^ 富士との対峙感がいい♪ 大気の冷たさと湯の温かさとの、緊張感のある絶妙なせめぎ合い。
これだよね、これ!(^◇^) ゆったりと、全てのシコリが湯に溶けていく・・・。

外に出てみる。湖面に張った氷が、美しく光を反射していた。氷という概念は、もはやほとんど東京にはない。改めて不思議な感触を探るように、じっと見入っていた。。神秘的なマチエールと、フラジャイルな質感・・・。

雪ダルマも、ひっそりと何かを語っている。

ふと、遊んでいる犬に目が釘付けになった。嬉しそうに躍動する姿。白と光と無邪気さと・・・。こんな時だよな!「犬はいいなぁ」って思うのは♪

バイバイって^^

そして今回、なにげに持っていった一冊の文庫本が、とてもいい形で旅のテーマを彩ってくれた気がする。
角田光代の「恋するように旅をして」(講談社文庫)。

実は以前から、「散歩」と「旅」の違いとは何なんだろう?という、永久に答えの出なさそうね命題?(笑)をかかえていたのだった。

近場の「谷中」は、当然散歩だよね。でもちょっと離れた湘南は旅っぽいよなあ・・・。単純に、日常からの距離なのか? その分岐点て、どこなんだろう? お台場は?葛西は?横浜は? うーん・・・・・・。
その命題がこの本を読んでいて、ふっと解決したような気がした。

彼女は散歩をしに外国へ行っているという。そうか、これだ! 僕の旅も散歩だったんだ!! そして反対に、旅のように散歩をしているんだと! 谷中ですら気持ちの持ちようで、旅になるのだ!! まさに目からウロコ(笑)。
僕の旅のスタイルはこの作家とは全く違うけど、この1点のみ非常に近い気がする。そっか~・・・☆[^ー゜]   
とっても素敵な本なので、機会があったら是非読んでみて下さい♪ 特にその中の、「空という巨大な目玉・モロッコにて」は、絶品ですよ!

それになぜ、自転車旅が好きなのかも、深く深く分かった。現地でのんびりと乗って移動していると、一瞬そこで生活している散歩のような、不思議なデジャブ感を味わえるのです。観光客からも、よく道を尋ねられるしねっ(爆)

自由で気ままで安全で、エコロジカルだし、スポーツライクでもあるし。なんせ、徒歩の10倍ぐらいのスピードで、軽やかなフットワークが生まれる。それで余裕を持って、フランクに旅のスケジュールを組み立てられる。
気に入った店・場所・宿を、実際に自分の眼と勘で「発見!」できるしね! これ、最高!! 荷物は荷台にのっけて、気軽に風と波を追いかける、自転車サーファーのようなノリかな♪

もう国内では、どこででもこのスタイルがやれる。今度は海外でもやってみようかなと。モロッコに、ママチャリがあるかどうか分からないけど(笑)、あの迷路のような街路を、スイスイと行ったり来たりできたら楽しいだろうなぁ(^◇^)

ホテルに戻り、夕暮のひとっ風呂^^ ん~、沁みるねぇ・・・(≧∇≦)
富士の上も少しずつ雲が流れ去り、いい感じになってきた。

松明に火が灯る。心憎い演出だね♪ 炎が風で踊る。竜になったり、ウサギやネコになったりと。。

夕食後、いよいよ冬花火。部屋のテラスから見れるってぇのがいい^^ 花火といえば夏の風物詩。でも冬も悪くない ☆[^ー゜] いやっ、悪くないどころか、澄み切った夜空に、ひときわ鮮やかだ!

そして漆黒の夜を迎える。雲はすっかり取れ、富士も毅然とした表情を見せている。

夜の富士か~^^とても文学的だ♪

星空もくっきりと語りかけてくる。

やがて、ゆっくりと夜が明けていく。

朝日を反射し、富士はシュールな表情を見せる。

ピンクともオレンジとも言えない、あるいはレッドともアンバーとも似つかわしくない、この言葉にできない色彩の極みの中に、陶酔していく・・・。

そして朝。見事に晴れ渡った。曇りがちの昨日とは全然違う表情だ。待望の「逆さ富士」でもある。

この白いマチエール、不思議と味覚を刺激される。・・・僕だけだろうか?

当然、朝風呂^^ 陽光が暖かく、昨日とは全然違う感触だ。湯が何か温かいプールの水のよう。時空を飛び越え、南の島に舞い降りたような・・・。

不思議な湯の国、JAPAN! この国は、まだまだ果てしなく奥が深い♪

更に当然、朝酒^^ 今回は、すぐこの近くで造っている「五光」という逸品。
とにかく、ここの土地の水はいい。さすが湧水の湧く富士の裾野。ホテルの水道の蛇口から飲む水ですら、ヘタなミネラルウォーターより旨いくらい。ほんのりと甘みがある。
で、この「五光」。ん~、「水だね!」 これ、最高の誉め言葉ヽ(´ー`)ノ

富士も笑っている^^

PS.この日はこの後、久しぶりの忍野八海へ向かう。 ここも素晴らしかった! その様子は次回で。

写真&文 by 板橋区の印刷会社ギルマン 代表:三輪アキラ

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