パンフレット制作、リーフレット作成の板橋区のデザイン 印刷会社ギルマン

美しく訴求力のある表現を!03-6909-8612

M ’ s B l o g C a f e S E A S O N

2015.12.23

季節どおりの海岸美術館(千倉・2009/11)前編

【よく行く所・千倉(南房総) vol.01】0042

千倉。ここは不思議と、フッと行きたくなる場所。いわゆる「観光地」とはちょっと違い、ぶらっと潮風に吹かれたり、南の心地良い陽射しにあたりに行く所。。

そんな訳で、先日6年ぶりに一泊の旅で足を運んだのだ。ちょうど同じ季節に訪れた前回の過去ログ(2編)がある。そこでそれを原文のまま掲載し、今回の旅(2編)とのコラボレーションで「時の変遷とワープ」を軽やかに楽しんでみよう。ちょっと前の「一宮サーフst.」と同じスタイルになるかな☆彡
実はこのタイトル「季節はずれの海岸物語」に引っ掛けているのです(笑)

2009年11月━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
先日、何とかひねくり出した一日で行ったのが、南房総の千倉。 ここはもう、何度も行っている地。ポカ~ンとした静かな海べりの町で、ゆったり出来るところが気に入っている。
さあ、初冬の爽やかな陽光と潮風を浴びて、さっそく海岸通りを走ってみよう!

で、今回はもう一つの目的が「海岸美術館」に寄ること。ここには写真家:浅井慎平氏の40年に渡る作品が展示されている。陽光がサンサンと降り注ぐ、開放的な美術館。その場所に立って「感じたもの」を、差し込む光と共に、カメラのフレームで切り取ってみた。
と同時に、様々な想いが交錯する。僕がクリエイティブな仕事をしたいと美大に通い、そして広告業界に入った頃、氏はすでに70年代のアールポップの旗手として、華やかに時代を駆け抜けていた。まだ世の中に、底辺から何かを創り出そうという初々しい活気があり、様々な感性がぶつかり合い、華やかだったあの頃・・・。そして今、この時代に不思議な郷愁を感じている。

まず、氏の写真ですぐに想い浮かべるのは、水着メーカーのジャンセンのポスターだ。特に南のエメラルドに輝く珊瑚礁の空撮。当時はとてもインパクトの強いシーンだった。
もしかしたら、僕の「南への強い憧れと志向性」は、既にその頃から始まっていたのかもしれない・・・。
そして氏の、強く「南」を感じさせる数々の写真たち。。それらはどこかモノウゲで、「内面や気分」を切り取ったようなモノが多かったように思う。

自分自身が一人のクリエイターとして、これまで狂ったように「南」を旅し、自らのオリジナリティやアイデンティティを、現在まで独自に培ってきた訳だけど。。ただ今回ここを訪れた事によって、潜在的にとても影響を受けてきたんだなぁと、改めて思うのだった。
それは、あの当時に既に産声をあげていた、『南という、どこか軽いポップさと、少しばかりのアナーキズム、そして透明なデカダンスの香りのようなもの』に・・・。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

鴨川から乗り換えて行く、千倉までのローカル線が長閑(ノドカ)でいい。祝日なのに客もまばらで、光と影がサラサラと遊んでいた。。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

車窓から望む海も不思議な郷愁を生む。おそらく何十年も変わっていない風景だろうなぁ^^ ゴトゴトと、ものうげに連れ去ってくれる「風」に乗って・・・。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

美術館は秋の日差しの中で、猫が陽だまりにうずくまる様にひっそりと佇んでいた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

中に入ると、さっそく写真が出迎えてくれた。反射する光のシルエットを重ねて、自由にバランスを楽しんでみよう。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

砂はそれ自体が郷愁だ。風や水により運ばれ、実体を持たない。そんな「時の浮遊感」を表現した作品だろうな^^ 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

上下への移動も面白い、この立体的な建物もいい♪ 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

「光を遊ぶ空間」だと思った。その、時と共に移ろい、差し込む光と影。それ自体が、変化するもう一つの「展示」なのかもしれない・・・。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

懐かしい一枚の写真。これはくっきりと記憶に焼き付いている。ハイチで撮られたものだった。。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

このディスプレイには「海への潜在的な憧れ」が結晶化されている。そして床に敷かれた和風のタイルが、不思議でオリジナルな「気配」をかもし出す。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

「見る視点」は自由だ。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

そしてメイン展示室の、このアッケラカ~ンとした広い空間がいい♪ 広いという事は、それ自体が「開放」の象徴だから。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

架かっている写真を見るというより、その「空間の広がり」に、より惹きつけられた。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

日常のようにさりげなく、無造作に置いたかのような「場の演出」もいい。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

外に広がる風景すら、展示の一部だ。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

自分なりに切り取ってみよう! 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

この一枚は、特に記憶に残っている。何か当時のコマーシャルに使われたんだろうなっ^^ 反射する光を通して、その時間の波のような航跡を垣間見る。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ん?来館者が反射して映り込んでいた。こういうイリュージョン的な見方だってある。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

考えてみれば、写真に撮って印刷された「海」とは不思議なものだ。置いてある場所によって、微妙にニュアンスが変わってくる。ここではどこか「サイレント」だ。。 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

庭に出てみる。幾つかオブジェが置いてあって、自然との調和が面白い。そしてボートの朽ち果てた残骸にハッとした。今回この美術館で、一番心に焼きついたシーンだった。色彩的にも状況的にも。見事なバランスの「作品」だ!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

既成の概念から、フッと浮遊し、その「隙間と向こう側」を楽しむ。そんな面白い「シカケ」があるな、ここには♪ 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今改めて読んでみて、僕の中にある「南というものの概念」を、『南という、どこか軽いポップさと、少しばかりのアナーキズム、そして透明なデカダンスの香りのようなもの』と、この時に表現していたとは面白い!
やはり過去ログも、たまに引っ張り出して、現在とクロスオーバーさせないと、ねっ☆[゜ー^] 続く

次回はこの時の続編です。お楽しみに♪
Photo by 板橋区の印刷会社ギルマン 代表:三輪アキラ 

2015.12.21

釧路はブルースだった(哀愁ただよう北の町)

【エリア別国内旅・北海道 vol.01】0041

町をあてどもなく、さまよう事が好きだ。それも見知らぬ町がいい。ちょっと前までは、外国のそればかりだった。ある時はギリシャの名もない町だったり、カナダのモントリオールだったり、トルコのイズミールだったり・・・。その中でも、NZのオークランドが不思議と印象に残っている。

夜中、グラスに氷を入れ、スコッチを並々とつぎ、ホテルを出た。昼のヤケに健康的で白々しい町が、深い闇の中で豹変する。夜のもう一つの顔・・・。異人種の多い町なので、様々なニュアンスの店が混在している。雑多な民族のウゴメキが聞こえる。。

ふと、とある店のディスプレイにクギズケになった。思いっきり破壊的で「パンク」を主張している店。昼間なら、それほど気にもかけずに通り過ぎるところだろう。が、誰もいない閉じた店の暗闇の中で、にぶい明りに照らされたそれは、ひとつの「作品」たりえたのだった。そして引きつけられていった。。
この時間帯は僕にとって、もっとも充実したグラス並々一杯分の「アウトサイダー」なBARなのだ。

それを例に取るまでもなく、町の徘徊は真夜中がいい。そして陽が顔を出すまでの朝焼に包まれたシャープな早朝、これもいい。白日では、どこかノッペリとした「いわゆる観光地的」で退屈な町も、その時間帯に本質が見えてくる。そう、深い町の「うめき」のようなものが・・・。

そして最近は、日本の町にも興味が沸いてきている。エキゾチックさやインパクトの強さでは、とうてい外国の町には及ばないが、僅かに垣間見れる、その「隠された旅情」を見つけ出すことが楽しいのだ^^

◇ ◇ ◇

この時の旅の基点となった釧路は、前から来てみたかった町だった。イメージとしては、暗く霧に包まれた、重々しい港町。。実際、天気予報を確認すると、他はカラッと晴れているのに、ここはいつだって雲か雨。でも、それもいい。今はそれも悪くない。

僅かに一泊だけの半日で回ったのだけど、旅人が「感じる」には充分だったかもしれない。そんなシーンを再度ここにUPし、もう一度味わってみる事ができれば更にいい。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

出発便が遅かったため、空港からリムジンで町に着くと、もう日も傾き始めていた。即刻市場に行って魚を眺め、寿司を食べた。タコの卵巣という珍味は絶品!
その後ホテルにチェックインし、外に出ると、もうすでに日も暮れかかっていた。重苦しい工場のような漁港を、夕陽がゆっくりと染め始める。。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

すぐに幣舞橋に向かった。ここはこの街のシンボル。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

4体ある彫像が夕陽によく映えていた。春夏秋冬をテーマに、4人の彫刻家が創ったものだという。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

『来たな、釧路に!』 ようやく旅の実感が湧いてきた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

その後一瞬、全天がコバルトブルーに染まった!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ライトアップされた彫像が、静かに何事かをささやき始める・・・。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

月が出ていた。まだこの時は十二夜の月。それが今回の「月旅」の幕明けのシーンだった。それ以後、満月をピークとし、様々な所で月が夜を照らし、語ってくれた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

この橋が架かる釧路川の河口。川面に映る月と明かりの波光の競演が、とても美しい。いよいよ深い「夜」の始まりだ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

その河口付近にあった炉端の屋台。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

遠洋漁業用の大型船の野太いエンジン音。それが猛獣の唸り声のように辺りを支配する。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

とある炉端の店に入った。じっくりと炭火で焼き上げる事で有名な店だ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

サンマの刺身と焼きサンマ、生ウニとシシャモに似た魚の焼ものを注文する。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

地の日本酒を飲みながら、年季の入った主人の焼く動作に、じっと見入っていた・・・。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

店を出ると嬉しい事に霧が出ていた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

いよいよ「霧にむせび泣く釧路」の真骨頂だ! 真夜中の彷徨が始まる。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

町の灯を反射する霧で、オーロラにすっぽりと覆われたような町。

ブルースだった。

つい数時間前に着いたばかりだったが、もう旅人はこの土地にどっぷりと浸り、「旅の物語」の中に迷い込んでいく。そして岸壁に座り、じっとその状況の音を聞いていた。
酒は当然シングルモルト。アイラのボウモア、マリナーの15年。この日のために用意した酒だ。港の潮風をモチーフとしたその味は、けむり臭くカモメ臭く、限りなくこの街に溶け込んでいったのだった・・・。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

翌日の早朝は更に深い霧に包まれていた。小雨まじりの冷たい霧。。まだ8月だと言うのに寒いくらい。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

これはまるで、柳ジョージの「雨に泣いてる」そのものだな、と^^(実は僕のカラオケの十八番なのです・笑)
しっとりとした、いい朝だった。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

彫像も、また別の色と表情を見せていた。霧の街に、改めてよく似合う。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

行き交う小さな漁船とカモメ。ここは徹頭徹尾、漁業の街なのだ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

そして、この旅はまだ始まったばかり・・・。

次回は先日行った南房総の千倉の話です。
Photo by 板橋区の印刷会社ギルマン 代表:三輪アキラ

2015.12.17

潮と風とサンミゲル(フィリピンのセブにて)

【オセアニア・太平洋 (エリア別海外旅) vol.01】0040

僕が想ういいシチュエイションとは、時間も空間も心の中までもが刺激とマドロミの中にあり、動き、流れ、そこで全てが完結されること。そして、ある一つの「イマジネーションの萌芽」に出会うことだ。

今回の舞台はフィリピン。かつてはダイブの旅でよく行っていた。その中で、今でもくっきりと印象に残っているシチュエイションがあった。それはセブからバンカーボートに乗って、ダイブポイントに向かう道すがら。

この国のワイルドな潮臭さ、絡みつくような風、そしてシンボルのようなサンミゲルの小瓶・・・。

01

厳密に言えば、その時に飲みながらという訳ではなかったのだけど、その完結し結晶化されたイマージュの世界は、僕の中ではやはりこのビール瓶そのものだったのだ。。

◇ ◇ ◇

波を切り、滑るように海面を走る。風景が加速する。船頭に寝そべると、まるで白い鳥が羽を広げたようだ。さあ、どんどん進め。

02

陽の光が透明になっていく。風の力。「何か」に向かって行く時の、恍惚とした緊張感。でもそれも、潮と風で「風化」していく。目的地の名前も忘れてしまった。

意識の中の脆弱さを陽にさらけ出す。天然の沸騰消毒。少しづつ「芯」のようなものが蘇生される瞬間。

光は雄弁に物語りを語り、細胞の一つ一つが浮き足立ち、風が心地良くそれを吹き飛ばす。

03

大好きだったドゥービーの昔のヒットソング。ちょっともじって「ロング・フォレイン・ランニング」。乾いた北米の地を走る列車と、この異国の海原を行く舟が重なり合う。

潮だ。内陸は塩の湖ができる程、塩に満ちている。そして船の上は常に潮風にさらされている。共通項は潮だったのだ・・・。

04

見知らぬ島に降り立つ。外からの人に興味を示さず、黙々と暮らす人々。様々な色の衣服が、まるで国旗のように風にたなびく。乾いた原色。潮と風で幾重にもなめされた色の味わい。

強烈な日射しにしか出せない色がある。深い影の強いコントラストが、黒っぽく色調を整える。くっきりとしていて、どこか寂しい・・・。

日なたくさい懐かしい匂い。ほんのわずかの異邦人。声をかけても無言の子供達。帰り際に振ってくれた手に、「はにかみ」なんて忘れてた言葉を思い出す。

05

そしてまた目的地に向かう。一年という月日の後、そこはどんな表情を見せてくれるのかな。でも旅の半分は、そこに着くまでのインスピレーションで終わる。

道すがらの中にこそ、旅時間の本質がある。それは空想とリアルが交錯した、甘酸っぱい「夢幻」のようなもの・・・。

帰ったら、まずサンミゲルだ。それも汗をかいた、キンキンに冷えたヤツを。

06

—–カビラオに向かうバンカーボートにて

次回はまだ決まってませんが、今後も週2回のペースを崩さずUPしていこうと思います。
Photo by 板橋区の印刷会社ギルマン 代表:三輪アキラ

Category Archive

Copyright © GILL-MAN all rights reserved.